桜も花開き、暖かい春の陽気を感じられる日が多くなってきましたね。
当館では、3月11日(土)より尾道市立大学美術学科教員展「What's Up?/ 最近どう?」を開催しています。2009年から始まった本企画展は以降ほぼ隔年で開催されており、今回も2年ぶりの開催となります。
前回の「教員展」はまさにコロナ禍といった状況で、目まぐるしく世間が変化していました。大学の「教育」の現場も大きく影響を受け、学生や教員も生活が今までとは異なったものへと変化しました。
そういった状況を踏まえ「新しい日常−New Normal−」と題し、それぞれの「制作」の現場ではどのような変化や影響があったのか、あるいはそのような動きとは違った位相での継続があったかについて焦点を当てていました。
今回の「教員展」では、副題を「What's Up?/ 最近どう?」としました。最近は、コロナ禍当初と比べると比較的対面、外出はしやすくなっています。前回から2年経ち制作はどのように継続、変化しているのか…。「What's Up?/ 最近どう?」という気持ちで、気軽に美術館で作品をご覧いただければと思います。
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今回は、日本画・油画・デザイン各コースの教員13名による作品を展示しています。絵画や立体、工芸、映像やインスタレーションといった様々な様式の作品をお楽しみいただけます。
せっかくの教員展なので、各コースに分けて展示作品をスタッフTがご紹介したいと思います。今回は日本画の教員3名の作品をご紹介いたします!どうぞ最後までご覧ください。
■吉原先生
〈出遭いの道〉
青々と生い茂る草木の間の道に2人の人物が立っています。たまたま出会ったのでしょうか。どんな言葉を2人で交わしているのでしょうか。
「遭う」という言葉は普段生活している中ではあまり使わないように思います。調べてみると人に対してだけではなく、物事に対しても使う言葉のようです。思いがけず出遭えたのは人物たちだけではないのかもしれませんね。
画面に近づいてみると絵の表面がとてもキラキラしていて綺麗です。特に木々の暗く生い茂っている部分の輝きが際立って見えて美しいです。写真ではお伝えできないのでぜひ会場でご覧ください!
■中村先生
〈九月の夕立〉
中心に塔がそびえ立つ街並みのうしろに、激しい稲光が描かれています。今にもゴロゴロピシャッと音が聞こえてきそうです。
おしゃれな街並みの屋根瓦や塔の壁面は、近くで見ると細かく描かれており、ちらちらと下地のポップな色使いが見えてきます。激しい稲光を背にした街並みが、ポップな色使いで描かれているのはなんともギャップがあって面白いです。
■鈴木先生
〈記憶の音〉
オルガンを弾く人物が描かれ、オルガンの上や床には楽譜が散らばっています。
楽譜の多さはこの人物がオルガンを修練してきた時間を物語っているようです。一体どんな曲を弾いているのでしょうか。
セピア調の色味がなんともノスタルジックな雰囲気を感じさせます。
人物の表情は絵の色味と馴染み、はっきりと見えないように描かれています。鑑賞者は各々絵の人物の感情を想像したり、自身の思いを重ね合わせたりするのではないでしょうか。
ぜひじっくりと鑑賞して「記憶」に耳を澄ませてみてください!
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ここまでご覧いただきありがとうございました!次回は油画コースの教員の作品をご紹介いたします。次回もお楽しみいただけると幸いです。
会期中には一部出品教員によるギャラリートークも予定しております。予約制となりますので、ネット予約、もしくはお電話 にてお問い合わせください。
日時:4月8日(土)14:00〜
場所:MOU尾道市立大学美術館
・ネット予約(学生・学内関係者専用)
・電話:0848-20-7831
【開催中】
尾道市立大学 美術学科教員展「What's Up?/ 最近どう?」
開館時間 10:00 - 18:00
尾道市立大学 大学院美術研究科「進級制作展」
開館時間 10:00 - 18:00
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