現在開催中の「In Focus 9 −卒業生の現在−」作家紹介文を書いていただきました。
今回は油画コース准教授の小野環さんに書いていただいた、児玉香織さんの紹介文です。
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児玉香織
『Lines, graph paper』
見るものは方眼紙の上に引かれた有機的なリズムを持った線の密度に引き込まれるだろう。
方眼紙という、通常作図に用いられる支持体の選択と、スピード感の抑制された単層的な線描の質により、絵画というよりは図の持つ低温度感を持つ。
しかし、個々の図は実は料理の写真をモチーフとして描かれており、そう思って画面を見てみるとイメージが復元されるものの、その執拗な線描の密度は再びイメージを食い破り、表面に集中することを促す。原型となるモチーフと表象の意表をつく距離感、そして何より、線描に対する執拗なこだわりに基づく行為の集積が児玉作品のコンスタントな達成を支えている。
尾道市立大学 油画コース 准教授
小野環
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「In Focus 9 −卒業生の現在−」展示風景
出品作家3名によるアーティストトークは、今週末9日(日)14時から開催予定です。
雨の状況が心配されますが、どうぞ気をつけてお越しください。
<現在開催中>
「In Focus 9 ー卒業生の現在ー」
2018年 9月1日(土)〜 10月8日(月・祝)
開館時間 10:00 - 18:00
開館時間 10:00 - 18:00
休館日 水・木曜日
入場無料
◎アーティストトーク 9月9日(日) 14:00〜→延期 10月8日(月・祝)
3名の作家が各々の活動や作品を紹介します。
本学を卒業・修了し、各分野で活躍している新進作家、児玉 香織(油画)・中曽 智子(デザイン)・松本 香菜子(日本画)の3名を紹介します。
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