今回の「uni3」の重要な試みでもある「リレー制作」を体験するものです。
まずは用意された台上の静物を見ながら、白い紙に描きます。持ち時間は5分、描画材料はペンや色鉛筆等々自由です。
次に、右回りで隣りの台に移り、前の人が描いた絵の上にトレーシングペーパーや色セロファンを重ねて、描き足していきます。これを、一周するまで繰り返します。
誰かが描いた線を上からなぞってみたり、塗り絵のように色を塗ったり、周りの人や物を描き足したり。自分では描かないものや、使わないような色・線を、戸惑ったり楽しんだりしながら、進んで行きます。始めは人が描いた上に描き足すのは緊張しましたが、慣れてくると大胆に手を動かせるようになってきます。それと同時に、色んな人の痕跡が残る絵に手を加えるのは難しくもなってきます。
自分の絵に戻ってきたら、一周するまでの経験をもとに最後は10分間で絵を仕上げていきます。まるで違う絵になった自分の絵を、どうまとめていくか。最も、頭と手を使う時間となりました。
どんなことを考えて描いたか、難しかったところや、印象に残る部分は誰が描いたのか等々、出品作家と参加者が対話しながら、作品を一点ずつ見ていきました。同じ人が一回ずつ手を入れたはずなのに、出来上がった作品は不思議と個性的です。一枚の絵の中で他者が関わることで、自分の得意不得意が見えてきたり、そういう考えもあるのかと発見があったり、とても充実した内容のワークショップでした。
ワークショップの作品は会期中、ロビーに展示しています。
また土日限定ですが、「uni3 radio」として打合せを録音した音声を流しています。
作家たちが何を考えながら制作をしているのか、リレー制作とどう向き合ったか、貴重な話を聞くことができます。ぜひ展示と併せてお楽しみください。
作家たちが何を考えながら制作をしているのか、リレー制作とどう向き合ったか、貴重な話を聞くことができます。ぜひ展示と併せてお楽しみください。
〈展覧会概要〉
「第3回 尾道市立大学油画コース卒業生による展覧会 uni」
2020年 3月2日(月)〜 4月5日(日)
開館時間 10:00〜18:00
入館無料
休館日 水・木曜日
油画コース卒業生・修了生有志によるグループ展。自らの作品を発表するだけでなく、リレー形式で制作した4人の合作も展示。この展覧会を通して、お互いにどのような刺激を与えあったのか、美術に対する一つのアプローチとして示します。
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